食品開発展 2022 ハラルビジネスレポート
「フェムケア」「アップサイクル」「コロナフレイル」などがキーワード
食品開発展2022が10月12日~14日までの3日間、東京ビッグサイトで開催されました。食品開発展は食品分野の研究者・開発者、品質保証者、製造技術者向けの総合展示会です。食品の4大テーマである食品の機能性(Hi Japan)・美味しさ(FiT Japan)・安全性情報(S-tec
2022年は、継続的なタンパク質ブームにプラス「SDGs」「フェムケア」「アップサイクル」「コロナフレイル」などをキーワードとしたトレンドが見られ、コロナ禍や超高齢化社会など社会的背景が大きく影響しているように感じました。
また、こちらの展示会は食品や健康食品・化粧品メーカーの最終製品ではなく、主に原料メーカー等の B to B なので、ハラル認証取得希望や国内外 OEM 工場を探している事業者が多いのが特徴です。近年、インドネシア、マレーシアのバイヤーからハラル認証がある原料を要求されることが増えているようです。東南アジア、南西アジア対策にハラル(ハラール)認証取得は有効です。原料のハラル認証を取得しているメーカーも多いようなので、今回もハラルビジネス目線でレポートしてみたいと思います。
サケの頭部・鼻軟骨抽出物プロテオグリカンF【一丸ファルコス】
水産加工の工程で廃棄物とされていたサケの頭部の有効活用からうまれたのが、プロテオグリカンです。皮膚や軟骨に含まれる糖タンパク質で、保水や弾力性保持などの役割があり化粧品やサプリの素材として注目されています。ナチュラルプロダクツEXPO2017にて最優秀原料賞受賞。ハラル認証あり。
酵素を使ったナチュラルな水溶性食物繊維ファイバリクサ【林原】
林原の独自の酵素技術で生み出されたファイバリクサは、イソマルトデキストリンを主成分とする水溶性食物繊維です。
血糖値上昇抑制作用・血中中性脂肪上昇抑制作用・整腸作用・免疫調節作用などが期待できる機能性食品素材で、東南アジアからの引き合いが多いそうです。ハラル認証あり。
クロレラやスピルリナもフェムケアの観点からの有用性【サンライフ】
サンライフ株式会社では「フェムケア」の観点から、クロレラ、ローヤルゼリー、スピルリナの利用を提案。クロレラは血液の健康、お肌の健康、余分なものの排出作用など女性に嬉しい成分が含まれていることでフェムケアとの相性が良いとされています。また、葉酸が含まれることから妊活ケアとしても注目されているそうです。台湾の工場ではクロレラとスピルリナのハラル認証取得。
最近、よく聞く「フェムケア」「フェムテック」。食品開発展でも引き合いが強いようで今後も市場が拡大すると予想されています。
クロレラで旨味アップも期待、ベーグルがもっちり美味しい【サン・クロレラ】
サン・クロレラは、クロレラ、エゾウコギ、アガリクスなどを主に取り扱う健康食品メーカーです。健康な身体づくりに欠かせない栄養成分をバランス良く含むクロレラにフォーカスした研究・開発をしています。サプリやお茶などの健康志向食品だけではなく旨味、美味しさの向上、天然着色料として幅広く利用できると提案。プラントベースド・ホールフードの代表としてクロレラの魅力を世界に向けて発信。