急成長バングラデシュへの輸出・進出 “市場は伸びるも、事前戦略が鍵”
~ イスラム諸国50か国シリーズ「バングラデシュ」編 ~
バングラデシュは、人口約1億7,356万人の巨大市場。
都市化と経済成長が急速に進む国です。
イスラム教が約91%を占め、若い労働力が豊富なため将来性は非常に高い一方、
医療・保険制度はまだ整備途上。
生活習慣病や栄養問題など、非感染症(NCDs)の課題も深刻です。
医療は自己負担が75%、公立病院はキャパ不足。
政府は今後5年でGDPの5%を医療に投じ、デジタルヘルスや人材育成を重点政策に掲げています。
(参考:FYSF-Volume-II-Final-Output-File-29.07.2026.pdf
Gradually increase the budget for Health to reach the target of 5% of GDP)
日本とバングラデシュは独立以降、友好的関係を築いておりバングラデシュ政府は日本を「戦略的パートナー」と位置づけています。
医療・保険分野については、以下の内容を目標課題としています。
- ・介護・看護人材育成
- ・EMS(救急医療)
- ・医療デジタル化
- ・医療機器・診断サービス
- (参考:駐日バングラデシュ大使館 保険医療ビジネスセミナー)
次に、食品分野について。
バングラデシュのハラル市場には独特の特徴があり、国産品は「ハラルであることが前提」とされているため、ハラル認証が付与されていない場合がほとんどです。
そもそも「国内はハラルが基本だから認証は要らない」―という前提は、中東サウジアラビアなどと同様の考え方です。
輸入品についても「ハラル認証があると望ましい」という程度で、必須というわけではありません。認証がなくても流通可能ですが、ターゲット層やマーケティングへの影響なども考慮して判断する必要があります。
日本製品の輸入については、日本からの直接輸入よりもタイ・マレーシア・シンガポールなどを経由した輸入が主流になっています。第三国で生産した輸入品はハラル認証付きが多いことも踏まえ、最終的には販売戦略に沿って認証の要否を見極めることが重要になります。
(参考:www.jetro.go.jp/biz/areareports/2026/07598b3bca47b7b8.html)
ちなみに、富裕層における医薬品については、輸入薬を希望する方がハラル性を気にする傾向にあり、高級志向・富裕層向けの販売であれば、ハラル認証があったほうが良いと言われています。
(参考:駐日バングラデシュ大使館 保険医療ビジネスセミナー)
日本食については、まだまだ“ブルーオーシャン”。
バングラデシュのローカル層には日本食があまり広がっておらず、日本企業にとっては販路拡大のチャンスと可能性が広がっています。
1.7億の人口に高密度の巨大市場は、15年前のインドネシアと例えられるほど、期待値が高くこれから発展し伸びていく国・市場です。
ただ、巨大市場で可能性は大きいものの、情報把握が難しく簡単には進められない国であることもまた事実。
現時点ではバングラデシュ国内の整備すべき点も多く、外国企業が参入するには十分な準備と粘り強い取り組みが鍵となります。
ハラル・ジャパン協会では、今後もイスラム各国の市場動向やビジネス環境について、現地情報やセミナーなどを通じて得られた情報をもとに、日本企業のイスラム市場への展開に役立つ情報を発信していきます。































