日本の飲食店・弁当事業者のイスラム市場挑戦記 ――インドネシアとマレーシア、進出の“ツボ”は?
近年、日本の飲食店や弁当事業者がASEAN市場、とりわけインドネシアやマレーシアへの進出に関心を寄せています。「海外で日本食は人気」というイメージから一見簡単に参入できそうに感じますが、実際には国ごとの文化や宗教的なルールを理解していないと、売上やブランドイメージに直結する課題に直面することも珍しくありません。特に東南アジアイスラム市場では、ハラル対応は欠かせない前提条件です。


まずマレーシアは、多民族国家ならではの“味の多様性”が大きな特徴です。マレー系・中華系・インド系が混在し、消費者の嗜好は幅広く、インドネシアと比べるとイスラム市場への参入ハードルはやや低めです。「ノーポーク・ノーアルコール」を明確に打ち出すだけでも一定の安心につながり、現地ムスリムにも十分受け入れられます。また、日本食はすでに「安心・安全・丁寧」といった好印象が定着しており、現地での評価も高いのが特徴です。一方で、正式にハラル認証を取得する場合は輸入原料にもハラル認証が求められるため注意が必要です。

ここでポイントになるのが、セントラルキッチンの活用です。現地に製造拠点を置くことで味や品質を一定に保てるだけでなく、フードコストや物流の最適化にもつながります。すべてを日本式で持ち込むのではなく、現地のオペレーションと組み合わせながら品質を保つ方法として、非常に有効です。
一方、インドネシアは来年から食品を中心にハラル認証が義務化されるため、より厳密な事前準備が求められます。「原料はすべてハラルか」「製造工程はハラルの基準を満たしているか」といった確認は避けて通れません。しかし、ここで大きな設備投資を行う必要はありません。ハラル対応のOEMセントラルキッチンを活用することで、小ロットから海外展開を試すことができます。原料がハラルであれば、OEM側の工場で製造するだけでハラル認証が付くケースもあり、初期投資を抑えつつリスクの低い海外挑戦が可能になります。

弊会へ寄せられる相談でも、「まずはOEMセントラルキッチンを使って少量生産から試してみたい」「現地の文化や規制に合った商品ラインを設計したい」といった声が増えています。マレーシアでもインドネシアでも、味や見た目に加えて“きちんとハラルかどうか”が消費者の購入判断に直結します。日本の弁当・惣菜の丁寧さや品質管理は、そのまま強いブランド価値として評価されます。
ASEAN市場は、ちょっとした戦略の違いが売上に大きな差を生むマーケットです。日本の味をそのまま押しつけるのではなく、現地の嗜好や文化を理解しながら調整することでヒットにつながるケースも多くあります。まずはハラル対応済みOEMやセントラルキッチンを賢く使い、段階的に市場へ入っていくことこそ、リスクを抑えつつブランドを育てる鍵です。
弊会では、ハラル認証取得支援、国内外OEM工場・セントラルキッチンの紹介、ムスリム試食会による市場性テスト、展示会出展サポートなど、イスラム市場進出を総合的に支援しています。「どこから始めれば良いかわからない」という段階でも安心です。まずはお気軽にハラル・ジャパン協会へご相談ください。
文責
ハラル・ジャパン協会
ハラルビジネスコンサルタント 田上明日菜






























