東京外国語大学でハラール弁当を販売
東京外国語大学(東京都府中市)で、2024年4月15日(月)〜19日(金)の1週間、ハラール弁当が販売されました。学内の留学生は約680名、その内の約70名がイスラム圏出身です。今回のハラール弁当は、東京ハラルデリ&カフェからの提供で、「チキンカレー&ナン弁当」、「ガパオ丼、ローストチキン弁当」など、全品税込500円で販売されています。連日長蛇の列で、ハラール弁当はすぐに売り切れてしまうそうです。
今回ハラール弁当(ロコモコ丼)を購入した、エジプトからの留学生でイスラム教徒である、ミリアムさんにインタビューをしました。彼女は2023年10月から日本に在住しています。在日ムスリムとして食の選択に困ることが多いので、普段はご自身でハラール食材を調達しています。お肉に関してはハラール認証がある方が安心するので、一般的な食堂やレストランでは、魚料理、またはベジタリアン料理を選ぶことが多いそうです。
今回のハラール弁当のポップアップでは、様々な国の料理があり、非常に感動したとおっしゃっていました。日本人の学生は、在日ムスリムが増えてきたことにより、近年ハラール食品やマーケットが増えてきたことから、ハラール対応の料理に興味を持ち始めたという意見をいただきました。
菊池陽子様(学生支援担当副学長)と藤崎英朗様(学生課長)にお話を伺いました。ハラール弁当のポップアップ販売は今回が初めての試みで、ハラール弁当の提供は、ムスリムの学生だけではなく、日本人の学生、保護者からもリクエストがあったそうです。ムスリムの方と一緒に食事をしたいが、食事の選択に困るという意見があったことから、今回の企画が生まれました。
5日間期間限定のハラール弁当の販売は好評で、今後も前向きにムスリム・フレンドリーの料理を提供していきたいという意向です。ハラールというと、一般的にはインドカレーや南アジアのエスニック料理を想像されやすいですが、多国籍料理、ベジタリアン・ヴィーガン、肉・魚料理も「ハラール対応」という形で多様に表現できるということを学生に届けられたことが良かったとおっしゃっておりました。
文責:一般社団法人ハラル・ジャパン協会 ハラルビジネスコンサルタント 海外担当 渡邉彩友
自己紹介:東京出身、大学時代は人類学専攻。モロッコ、マレーシアとイスラム圏で合計3年在住経験あり。英語、フランス語での会話が可能。
・東京外国語大学 ハラール弁当 レポート ・インタビュー者:渡邉彩友(一般社団法人ハラル・ジャパン協会)
・インタビュー実施日:2024年4月19日 ・記事作成日:2024年4月20日
・インタビュー実施場所:東京外国語大学 〒183-8534 東京都府中市朝日町3丁目11−1
・ハラール弁当提供先:www.tokyo-halaldeli.com/ (東京ハラルデリ&カフェ、ASlink株式会社)
・取材協力:高坂 香様(広報・社会連携課 広報係)菊池 陽子様(学生支援担当副学長)藤崎 英朗様(学生課長)