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Oishii Japan 2013 シンガポールレポート Vol. 5

2013.10.21
海外レポート

今回は10月17日から19日にシンガポールで行われた日本食品総合見本市Oishii Japan 2013‐Asia’s Dedicated Japanese F&B Tradeshow-の様子を報告します。昨年の入場者は5100人、今年は三日間で6000人の動員を目指しています。今年は26都道府県から約230の企業・団体が参加しました。 東南アジア最大級の日本食見本市ということで、当地ではお馴染みのイベントとなっています。

 

 

場所はサンテック・シンガポール国際会議展示場です。3階まで直通の長いエスカレーターを登り切ると、ほんのりとだしの香りが漂ってきました。懐かしさを感じながら4階へ。案内看板にはMAFF(農林水産省)、JNTO(日本政府観光局)、JETROと並び日本ハラール協会が公式後援団体に名を連ねていました。各機関相当力を入れているようです。では早速入ってみましょう。


正面入口を入ると、沖縄県のブースが目に入りました。地元のバイヤー向けに沖縄食材の特長や食べ方の紹介をしています。沖縄は今年8月に単月で初めて観光客70万人を突破しました。勢いそのままに、大変熱のこもったプレゼンテーションを展開していました。

 

何やら洋食っぽいディスプレイだなと立ち止まったのは調理食品のメーカー。フォンドボー、ソース、ブイヨン、スープを紹介していました。

 

工場があるニュージーランドでハラル認証を取っていました。最近は日本の国内企業からの問い合わせも増えているそうです。

 
 

会場内の最大スペースで展開していたのは農林水産省。この時は日本酒のセミナーが開催されていました。日本の酒類(ビール・清酒・ウィスキー・焼酎など)の輸出は拡大基調にあり、直近12年の酒類全体の年平均成長率は+4.5%で、特に清酒は+9.8%と大幅に伸びています。

 

それを反映してか、セミナー会場横に設けられたSAKE BARは大いに賑わっていました。

 

 

こちらは和牛のブース、複数の食品業者で構成された連合団体です。

 

「ハラル和牛」について聞いたところ、現在国内でハラル認証を受けているのは三社。しかしながらほとんど国内需要で消化してしまっており、輸出は少ないとのこと。ハラル認証取得に関心がある業者は多いものの、新たに設備を増設せざるを得ない状況で各社対応を検討しているとのこと。

一方で農林水産省は安倍首相の日本食の輸出政策に沿い「和牛の輸出を早期に5倍にする」ことを掲げており、業界に強力に働き掛けているとのこと。ここでも野心的な戦略を垣間見ました。

 

こちらは独自の冷凍技術をもつ会社。通常の急速冷凍とは異なり、細胞を破壊しないため旨味成分が流れ出ないのが特長とのこと。ハラルについて聞いてみると「魚を扱っているので問題はないが、ハラルが話題に上がっているのは知っている。」とのこと。

 

OEMを受託している企業を探してみたところ、こちらがそうでした。ハラル食品も製造しているとのことで、タイにある工場が対応出来るそうです。状況について聞いてみると「問い合わせは増えています。まだまだ伸びそうですね。」

 

今シンガポールで流行っている日本食の代表格はラーメンです。

 

この日は「J RAMEN COLLECTION」の特設コーナーで人気の三店が競演するとのことで、長蛇の列でした。

 

その近くにあったのが信州そば。こちらも賑わっていました。

 

製麺の様子にも興味津々です。

 

日本のハラル商品も確認しておきましょう。 ハラル醤油と

 

ハラル味噌が紹介されていました。

 

会場内に掲示されていた日本地図と特産品の数々。世界へ売り込める商材はまだまだあると実感、むしろこれからが本番なのではと感じました。

今回の取材では「ハラルに対する認識度」を知るべく、訪問したブース全てでヒアリング調査を行いました。その結果、ハラルについては全ての企業が認識しており、食肉・食品関連企業の多くが対応を検討中という結果を得ました。 また既に対応済みの企業も少なくなく、自社工場をアセアン内に有していたり、提携先アセアン企業から供給してもらっているという企業もありました。

また「ハラル認証を取っている日本食材が欲しい」というシンガポール企業にも会いました。聞くと、「これまでハラルでなくても良かった食材を販売していたが、競合ブランドがハラルを取った結果、顧客に販売を断られてしまった」とのこと。 その食材について、最近日本でハラル認証を得た企業があることを伝えたところ「紹介して欲しい」とのことでしたので、ハラルジャパン協会を通じて紹介、現在商談中です。

最後にシンガポールのF&B(料飲)市場を確認してみましょう。2009年から2011年までの市場データをチャート化しました。

シンガポールのF&B市場は拡大傾向にあり、中でもケータリング市場が好調です。 その年平均成長率は店舗数+6.5%、売上+12.1%、営業利益+20.9%と、レストランやファストフードを大きく上回っています。

農水省・食品産業局によると、日本食レストランは世界に5万5000軒あり、10年前の2倍に。シンガポールでは過去5年で180軒から880軒に増え、日本からシンガポールへの飲食品輸出額は145億円(対前年比+2.7%)に至ったとのこと。

シンガポール含むアセアンで、ハラル認証を得た日本食品を目にする機会が増えることを期待したいと思います。

ハラル・ジャパン協会 シンガポール特派員(当協会認定アドバイザー)
Yokoyama & Company S’pore Pte Ltd マネジングディレクター 横山真也

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