アフリカ15億人市場とハラルビジネスの可能性 ― TICAD 9公式イベント参加レポート
2025年8月21日、横浜で開催された第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)の公式イベント
「アフリカ×イノベーション:産業変革で築くレジリエントな未来」に参加しました。本イベントは国連工業開発機関(UNIDO)が主催し、アフリカ連合委員会(AUC)、AUDA-NEPAD、アフロチャンピオンズと共催するハイレベルシンポジウムです。
アフリカが持つ可能性
アフリカは豊富な自然資源と、急速に増加する若年層人口を背景に、今後世界経済を支える巨大市場へと変貌していきます。特にデジタルやグリーンテクノロジーの分野では、日本企業の強みが現地課題の解決に直結する可能性が高いと強調されました。
現地との共創がカギ
パネルディスカッションでは、教育によるデジタル人材育成、新しい資金調達の仕組み、通信インフラの進展などが議論されました。共通して語られたのは「現地パートナーとの共創」こそが成功の条件であるという点です。
日本企業が持つ技術やノウハウは、現地社会と組み合わせることで初めて大きな成果を生み出します。
ハラル市場との接点
アフリカ大陸は現在約15億人、そのうち約40%(約6〜7億人)がイスラム教徒といわれています。
2050年頃には人口が25億人に達し、その半数近くがムスリムになると見込まれています。
つまり、アフリカは今後、世界最大級のハラル市場へと成長する可能性を秘めています。
現段階では未開拓な領域も多いですが、日本企業の進出意欲が高まっている今こそ、
ハラル対応の食品・サービスや人材交流といった分野で先行的に取り組むことが、将来の競争優位を築くと考えられます。
協会としての視点
ハラルジャパン協会は、単なる「受け入れの姿勢」を推奨するのではなく、
実務的・戦略的に“どう攻略し、どうビジネス化していくか”という観点から支援を行っています。
アフリカ市場においても、調査事業・情報提供・人材活用に加え、日本式教育を活用した人材育成の支援を重視し、日本企業が早めに動き出せるようサポートしていきます。
〇 まとめ
アフリカ市場は「まだ先の話」ではなく、今まさに動き始めています。
25億人市場の半分弱がムスリムという未来を見据え、先行して動く企業こそが次のハラルビジネスの勝者となるでしょう。
ぜひ、アフリカを始めとするイスラム市場へご興味のある方は弊会へご相談ください。
文責
ハラル・ジャパン協会
ハラルビジネスコンサルタント 田上明日菜