日本のハラルビジネスシリーズ 5
2021.11.24
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ハラル認証から考えるマレーシア戦略
・東南アジアで最も効果ある国際認証
ハラール認証が必要な国は、イスラム教国の全てではない。必要としている国の多くは、マレーシア・インドネシア・シンガポール・タイなどの東南アジアに集中している。現状は、アフリカ・中東・南西アジアなどではハラール認証を必ずしも必要としないものの、ビジネストレンドとしては、いずれ必要になってくる可能性がある。また、ハラル認証の世界ブランド化の覇権争いが勃発していて、マレーシア「JAKIM」対インドネシア「BPJPH」の行方が気になるところだ。
歴史・ブランドでいえばマレーシア、人口や影響力でいえばインドネシアだとされるが、今後10年後には勝負がつくと考えられる。
・“マレーシア式JAKIM”の過大評価
本当にハラール認証を取得すれば、万事バラ色なのか?実は黎明期の2010年前後にはまだまだハラル認証取得が珍しいがゆえに、あまり本質を考えずに取得した企業も多くあった。しかし広告効果、広報PR効果があり、ハラル認証をマーケティング費用と考えれば、費用対効果が高いと考える経営者がいたのも事実。
同時に、日本初、業界初、エリア初などであおることも大いにあった。そして当時を振り返ると、ハラル・ジャパン協会もマレーシアスタンダードが一番有効なハラル認証だと、行き過ぎて宣伝PRしていたと反省している。
当時、はマレーシアスタンダードのハラル認証(JAKIM)は唯一無二で、世界最高のハラル認証機関で、JAKIMかその相互認証さえあれば、天下無敵と妄想していた。
このハラル認証を使ったビジネスは、イスラム教という宗教ではあるが、「認証ビジネス」であることをまず前提に接する必要があった。