ヴィーガン、ベジタリアンなど、メニューにどう表示する?「ヴィーガンコンサルタントの視点」
ヴィーガンやベジタリアンメニューを始めることにした飲食店が、レシピを開発した後に出てくるのは「どう表示する?」と言う課題です。
ヴィーガン料理の需要が増えている中で、お客様に適切にアピールする方法は非常に重要です。
一般的に、ヴィーガン対応メニューの表示の仕方は3つあります。それぞれのメリット・デメリットを以下で詳しく見てみましょう。
1. メニューアイテムのタイトルの冒頭または末尾に「vegan」と言う単語を記入する方法
例として、「大豆ミートの唐揚げ(ヴィーガン)」または「ヴィーガンカルボナーラ」みたいに、「ヴィーガン」という言葉を入れます。このような表示の仕方がとても簡単で、メニュー表のデザインを大きく変える必要がないことがメリットです。
ヴィーガンではないお客様にとっては、ヴィーガンという言葉が目についてしまい、選択肢が制限されたように感じるかもしれません。また、ヴィーガンのお客様から見ると、メニュー表示を全て読んで、ヴィーガンのアイテムを探さなければならないため、少し手間がかかります。
2. ピクトグラムを使用してヴィーガンメニューアイテムを示す方法
ヴィーガンピクトグラム、ベジタリアンのメニューもある場合はベジタリアンピクトグラムを用意し、当てはまるディッシュの前などに貼り付けます。ピクトグラムの意味をメニューの一番下の部分などに書いておく必要があります。よく使われているピクトグラムは緑色の葉や緑色で書いてある「V」などです。この方法は非常に目立ちやすく、ヴィーガンアイテムを探しているお客様は、一目で特定のアイテムを見つけることができます。またヴィーガンではないお客様にも気になりませんので、利点が多い方法です。
3. 通常のメニューと別で、ヴィーガンメニュー表を持っておく方法
これはヴィーガン対応のメニューが複数ある時に使用できる方法です。ヴィーガンのお客さまはそのメニューを見ると安心感もあり、満足度も上がります。ただし、ヴィーガンのお客様しかそのメニュー表を見てくれない可能性もあるため、通常のメニューにもヴィーガンのディッシュを含むと良いです。
この方法を選択する場合、ヴィーガンとベジタリアンを同じメニュー表に入れると混同しやすくなります。ヴィーガンのお客様が間違えて乳製品や卵を使用している料理を注文してしまう可能性があるので、注意が必要です。ベジタリアンでもヴィーガンの料理を楽しめることができるため、この方法を選ぶ場合、メニューをヴィーガン対応で統一することが望ましいです。
皆様はどの方法を選びますか。2つ目のピクトグラム表示と3つ目の独立のヴィーガンメニュー表という二つの方法がおすすめです。ただし、ヴィーガンメニュー表を作成する場合に、複数のヴィーガンディッシュが必要で、混同を防ぐためにそのメニュー表の全ての料理はヴィーガン対応で固定する必要があるという条件を満たさなければなりません。
また、どの方法を選択しても、スイーツやドリンクメニューのことも忘れてはいけません。スムージーやワインなど、ヴィーガン対応なのかが判断しにくい場合があるため、分かりやすく表示をしておきましょう。
ルーマニア出身で、2015年に在日。その直後、ビーガニズムを発見し、段階的にヴィーガン生活に移り変わった。 彼女は日本でヴィーガンとしての生活の厳しさに気がつき、 ヴィーガンホスピタリティの研修プログラム に参加し、資格を獲得し、2022年にヴィーガンホスピタリティコンサルティング事業である「Vegan Omotenashi」を立ち上げた。
Vegan Omotenashiの目標は、日本全国のレストランやホテルにヴィーガンに関する教育とメニュー導入サポートを提供し、ヴィーガンの顧客へ対応を推進することである。