Yokoyama & Company (S) Pte Ltdインタビュー
マネジングディレクター 横山真也様
シンガポールを拠点に企業の戦略アドバイザリー事業を展開し、ハンズオンでの実行支援を手掛けている「Yokoyama&Company (S) Pte Ltd マネジングディレクターの横山真也様」にシンガポールでのハラルの現状についてインタビューをさせていただきました。
横山様には現在ハラル・ジャパン協会のシンガポール支部として活動していただいており、シンガポールの最新情報を協会Webサイトよりご案内させていただいています。
※ 横山様よりご提供いただいたシンガポール情報の記事は下記
■ シンガポールレポート Vol.2 Takashimaya Food Fest 2013
■ シンガポールレポート Vol.3 ラマダン
■ シンガポールレポート Vol.4 タイトレードショー
シンガポールでのハラルはどういった状況ですか?
各国のハラル認証商品が混在しています。手に取る商品は隣国マレーシアのハラル認証商品が多いですが、レストラン、フードコート、ホテルといったところでは、シンガポールハラルの認証マークが大きく掲出されていますね。
シンガポールの認証機関であるMUIS(The Majlis Ugama Islam Singapura)は、各国で既に認証されている商品よりも、自国で新しく開発された商品・サービスへの認証を増やしたいようです。基本的にはアセアン諸国とは協調していますが、その中で差別化を図りたいようです。国家戦略に通じていると思います。
国家戦略とは?
FTA(自由貿易協定)です。シンガポールはTPPの発起四か国の一つですし、アジアで最も積極的にFTAを展開しています。そのためハラル市場もFTAの枠組みの中で展開しようとしていると感じます。例えば、締結した国・地域数は15、交渉中は11に上ります。ハラルハブを目指すマレーシアがそれぞれ5ずつであると考えると、その積極性が分かります。シンガポールはアセアンの中で唯一GCC(中東六か国が加盟する湾岸協力会議)とFTAを締結・発効しており、GCC各国はシンガポールハラルを国内基準と同様と認定しています。(バーレーンとサウジアラビアは間もなく認定見込みで他四か国は認定済み)。
日本企業への影響は?
MUISやMIDA(マレーシア投資開発庁)の方と話すと、日本企業への期待は非常に大きいと感じます。関心のメインは日本企業による自国への投資・進出ですが、何より日本ブランドがハラル化されることでムスリムの人たちに新たな選択肢を提供できると考えているからです。今回の現地インタビューでも日本のブランド力を感じましたので、日本企業はプレミアム感や新規性の高い価値を出していけばおもしろいのではないでしょうか。
シンガポール支部としての抱負を
まず会員企業の皆さんとの交流を増やしていきたいですね。シンガポールは日本からは遠隔地ですがハラル市場の最前線であるので、支部を有効活用して頂きたいです。
それから各国の認証機関や政府機関だけでなく、ハラルビジネスに実際関わっている現地企業との交流策も検討しています。協会も設立二年目に入り、よりビジネスに直結したプログラムを企画していますので、少しでも貢献できるように現地で関わって行きたいと思います。
今回のインタビューは第10回ハラルビジネス交流会でご講演いただくために帰国された際に実施させていただきました。
ご講演いただいたハラルビジネス交流会の様子はコチラ
横山様は通常シンガポールを拠点として活動されており、数ヶ月に一度日本に帰国されています。
協会会員様向けのサポートとして、シンガポールでのハラルビジネスの戦略立案サポート等もされていますので、ぜひご相談ください。