北海道・旭川市にてハラールセミナーを開催
10月16日(水)初雪が降る北海道・旭川市にてロワジールホテル旭川を会場に、旭川ふるさと旅行株式会社主催による「イスラム圏と日本を結ぶ架け橋に19億人の観光客を取り込め!ハラルセミナー」を開催いたしました。
東南アジア地域を中心に海外旅行がブームとなりつつある中、旭川市ではムスリム観光客受け入れに際して必要な食や習慣などに関する情報不足、また受け入れに際しての設備や環境が整っておらず、そこで今回、旭川市による委託事業「あさひかわ食と観光の融合による新規マーケット開拓事業委託業務」の一環で、当協会代表理事 佐久間朋宏による講演を中心に、ムスリム観光客受け入れの為の基本的かつ実用的な情報、またイスラム圏への企業進出に関するアドバイスや事例紹介など踏まえた内容でセミナーを行いました。
今回のセミナーには、旭川市内のホテル関係者や食品製造業者など、地域の魅力を生かし、イスラム圏へのアプローチを目指すさまざまな分野の事業者にご参加頂きました。
まず始めに主催を代表して、旭川ふるさと旅行株式会社代表取締役 喜久野夕介氏による開会のご挨拶。続いて、本セミナーの司会による旭川市委託事業の目的や事業実施に至る経緯などの説明を行いました。
続きまして当協会代表理事 佐久間朋宏による「ハラルビジネスが日本を救う!~インバウンド(輸出・進出)にハラルマーケットを活用~」と題し、受け入れ側の対応や環境づくりのアドバイスを中心とした講演を行いました。
約90分の講演内容は、基礎的な情報はもちろん、動画や事例を踏まえて、ハラルをビジネスとして受入れるメリットを判り易く説明。
ハラルについて関心はあるが、いかにビジネスとして活用していけば良いのかが不明確だと感じている参加者が多く、講演内容をメモ取りするなど、皆さま真剣な表情で聞いておりました。
参加者からは、ハラルの認定を受けるまでの期間と費用は?ムスリムフレンドリーと名乗って良いボーダーラインは?などの受け入れ態勢をつくる上で必要なご質問や、日本と比べて近郊諸国では現在どの程度までハラルビジネスが進んでいるのかといった、世界市場におけるハラルビジネスの現状についてのご質問など、実際にムスリム観光客の受け入れをビジネスチャンスとして捉えた内容の質問が多く挙がりました。
食品業界でハラルフードをどのように商品化して、実際に消費者へどういう形で提供すべきなのかなどの、各事業者の今後のビジネスプランを佐久間に直接アドバイスを受けておりました。
今回のセミナーを通じて参加者には、ハラルにより強く関心を抱いていただき、ハラルを活用したビジネスのビジョンもご理解していただいた様子でした。また同時に、ビジネスとして活用するためのさまざまな課題も見えてきたのではと感じました。
これを機に旭川市が各業種による連携を強化して、受け入れ態勢・環境の整備や知識を深めることで、ムスリム観光客の受け入れを積極的に行っていただきたいと思います。