第4回 ハラール基礎知識講座 開催レポート
2013年10月19日(土)、20日(日)の2日間、第4回ハラール講座(ハラ―ルの基礎知識とマーケティング)を開催しました。
今回は京都、滋賀、長崎と西日本中心に遠方からの参加者が多く、一泊二日でとても熱心に学んでいました。また、大手企業に勤めながらも個人の自己投資ということで参加された女性の方もいらっしゃいました。企業に勤めながらもまだハラールは理解されず個人で学ぶという方が毎回いらっしゃいます。この分野は少し早いんですね。20代に自己投資でビジネススクールに通っていた自分を思い出します。
初日1コマ目はNPO法人日本アジアハラール協会のダナルドノアントノ博士です。厳格なムスリムとしての宗教の基礎と、先日インドネシアのハラール認証団体(MUI)で研修を受けてきたばかりの最新情報からの講義となりました。
宗教洗浄の方法が変わって非常に管理しやすくなったなど、工場管理者が聞いたら嬉しいMUIの最新情報もありとても貴重な内容です。
第2コマは、マレーシアハラルコーポレーション㈱のアクマル アブ ハッサン社長による国内ハラール事情の講義、いままで一切輸出が認められなかった日本製のハラール製品が、つい最近解禁されたという驚きの情報も含めハラールの実例は毎月新しくなっています。それにしてもこの最新情報は会員の皆さんに伝えなければなりせん。
今回は、急所特別講義としてハラールに使える助成金講座を追加いたしました。
(当初11月から追加予定)石井先生による講義内容は、実際にハラール関連で採択された事例を出していますので自社の対象になる助成金のイメージもわかります。
ハラール対応に取組む中小企業にとっては講座費用も元が取れる内容です。
そして最後は、当協会がマーケティングの視点からのハラールマーケティングの戦略優位性などを細かく解説します。
当協会にはマーケティングで実績を積んできたプロのメンバーが多数いますので、ここがこの講座の特徴でもあります。協会ではハラールマーケティングが効果的かどうか実証試験もしていますので講座でしか話せないマーケティングの裏話も出て来ます。
2日目は、東京ジャーミイからイスラム教の神髄に迫るような愛ある話です。
私も毎回新たな気づきがあるのですが、本当に熱心に楽しい話をしてくださいます。
ここを訪れる東南アジアの方々は「口々に今までこんな美しいモスクは見たことがない」と言われるそうです。そんな空気の中で聞くハラールの話はまた昨日の講義と重ね合わせることでハラール対応の本質が見えてきます。
あいにくの土砂降りとなりハラール市場見学会は希望者のみとなりましたが、ハラールランチも満足いただき無事に講座を修了することができました。
複数のハラール認証団体の意見や、国の違うハラールに精通したムスリムの意見を聞くことで混乱するのですが、この混乱を経てこそ実はハラール対応の本質はハラールマークではないということに気付くのです。
そして日本流マーケティングの視点で深堀していくと、おのずとそれぞれの企業が今すべきことが浮き彫りになってきます。
今回のアンケート結果にもそれが明確にでました。まさにこれこそが協会が目指す気づきです。今回も盛りだくさんの内容でしたが、10時間の講義が終わるころには受講者には連帯感も生まれ、貴重な出会いとなります。
ご参加いただいた皆様、雨の中お疲れ様でした、会社に帰られてぜひこの気づきを次のビジネスに活かしてください。
ハラル・ジャパン協会 大竹啓裕