インドネシアハラールコスメ事情 -後編-
こんにちは!
ハラル・ジャパン協会 コンサルタント の 佐久川です。
前回に引き続き、ハラールコスメの現状についてレポートしたいと思います。
自身がインフルエンサーとしてアカウント運営をしているYUIHALAL(www.instagram.com/yuihalal/)
で現地に住むインドネシア人にアンケートを行ってみました。
「インドネシアで一番有名なハラールコスメのブランドは何ですか?」
すると、数時間で100人近くのインドネシアの方たちから回答をいただきました。
回答の結果はなんと、約85%の人が同じブランド名を挙げたのです。
そのブランド名は「Wadah」でした。
早速、Wadahを調査すべく売っている場所を調べました。
すると、出てくるのは大型モールではなく、おそらく地元の人しか行かないような地元密着型ショッピングモール。
Wadahを求め、その地元密着型ショッピングモールへ向かう道中、
タクシーの運転手さんには「あなた日本人だよね?なんであんな地元の人しか行かないようなところに行くの?」と不思議がられるほどでした。(笑)
モールに到着すると、まさに観光客は絶対に行かないようなモールで
中にはスーパーやドラッグストアが入っていました。
まずはドラッグストアに入ってみました。
ヒジャブを巻いていて私の顔が少し隠れていたため、店員のお姉さんは私をインドネシア人だと勘違いしたようで、私がお店に入るなり開口一番、「こんにちは!日焼け止めをお探しですか?」と聞いてくれました。
そう、インドネシアの若い女性の間では、日焼け止めがとても人気で、欠かせないアイテムの一つになっているそうです。どの店内でも日焼け止めを大々的に宣伝しているのが目につきました。
話は戻り、その訪れた地元密着型ショッピングモール内にあるドラッグストアでは、
なんと販売されている80%のコスメはハラール認証のマークがついてあるものばかりで、ハラールコスメブランドがずらりと店内に並んでいました。
その中でもWadahは、店内でも目立つ場所に置かれており、化粧品からトイレタリーまでラインナップも豊富にありました。
Wadahは1999 年からハラールマークを付けて化粧品を販売しており、インドネシア国内初のハラールコスメブランドで、いわゆるインドネシア内でハラールコスメのクィーン的存在といったような感じでしょうか。
デザインは幅広い年代の女性から好まれそうなお洒落でありながらもどこか優しい色使いを基調にしており、価格帯は先述した新興ブランドESQAよりもぐっと下がり、日本に置き換えると、CANMAKEのような良心的な値段でした。
私も実際に購入して使ってみましたが、質が良く、値段も高くないので
安心してずっと長く使い続けられるようなものだと感じました。
アンケート結果でWadahという回答が圧倒的だったのも納得です。
さて、ここまでハラールコスメの現状について述べてまいりましたが、
各企業のハラールコスメのプロモーションを見て、気付いたことがあります。
それは決して、「イスラム教徒だけを対象」にしてプロモーションを行っていないということです。
例えば、どのハラールコスメブランドも、店内の宣伝パネルではヒジャブをつけたイスラム教徒の女性とヒジャブをつけていない方の両方を必ず起用しています。
これは、各ブランドのSNSに出てくるモデルも同じです。ESQAはSNSマーケティングを駆使して成功を遂げたブランドの1つですが、プロモーションに協力しているインフルエンサーも国籍や宗教問わず、バラバラなジャンルの方を広告塔として起用しています。
つまり、「ハラール認証はついているけれど、イスラム教徒ではない方も使える。」ということを示している大切なポイントであります。
以上、インドネシアハラールコスメ事情 -後編- でした。
【ライター紹介】
佐久川 優衣
ハラルジャパン協会 コンサルタント
Instagramでムスリムインバウンドに向け日本のハラル情報を発信し多くのファンを持つ
YUIHALALとしてインフルエンサーとしても活躍中。
【ライター紹介】
佐久川 優衣
ハラルジャパン協会 コンサルタント
Instagramでムスリムインバウンドに向け日本のハラル情報を発信し多くのファンを持つ YUIHALALとしてインフルエンサーとしても活躍中。