Takashimaya Food Fest 2013 シンガポールレポート Vol.2
今回はシンガポールから「Takashimaya Food Fest 2013」の模様を報告します。
このイベントは、シンガポールが1994年以来国を挙げて毎年開催している食の祭典「Singapore Food Festival」に合わせたイベントで、アジア各国のソウルフードが紹介されています。
今年は7月4日から21日までの三週間、シンガポール一の繁華街であるオーチャード通りの真ん中に位置する、高島屋ショッピングセンターで開催されています。
出店数は50で、シンガポール12、日本11、台湾10、韓国6、タイ4、マレーシア2、その他が5といった内容です。
今回は開催初日の様子をお伝えします。初日というのに早くも盛況でした。
まず目を引いたのが、日本食品の実演販売ブース。
シンガポールでも大人気の日本食品ですが、実演販売は効果絶大。
いかの姿焼きを買い求める列の横では、お客様が興味津々に見入っていました。
日本食品のブースでは、定番となっているお茶やあられも人気があります。
特にシンガポリアンはわさびが大好きで、試食する人が絶えませんでした。
こちらは日本の美容食品を輸入販売している業者のブース。
カロリー消費をアップさせるサプリメントと美肌サプリメントを販売していました。
出品者の方にインタビューしたところ、売れ行きは順調で、やはりMADE IN JAPANの信頼性は高いとのことでした。
写真の左下に確認出来るように、シンガポールハラルの認証を受けています。
こちらは台湾の健康ドリンクを扱う業者のブース。
女性陣が熱心に検討していました。
声をかけ、説明リーフを渡し、試飲または試食してもらい、購入を促すというのが一連の流れです。これは世界共通かもしれません。
続いては、台湾の醤油メーカー。 ずらりと並んだ醤油にハラル認証マークが確認出来ました。
醤油だけではなくザーサイの瓶容器にもしっかりとありました。 台湾メーカーの取り組み姿勢が伺えます。
こちらはタイのスナック。
しっかりとハラルマークが付いています。
こちらはマレーシアの業者が販売しているオーストラリア産のジュースです。
リキュールのような味でしたが、もちろんアルコールは入っていません。
「そういうお客様向けの商品なんですよ。」という説明に納得しました。
来場しているお客様は、期間中何度も足を運ぶリピーターもいれば、場所柄観光客として来場されている方も多い様子でした。ほとんどのお客様が数品をまとめて購入する光景を目にし、消費の旺盛さを再確認した次第です。
今回の取材を通じて、人口530万人のうち75%が華人であるシンガポールにおいてもハラルの商品は普及しているという事を確認出来ました。その理由は、シンガポールはASEAN経済の中心であり、海外からの訪問客数が多く(2012年は対前年比9%増の1400万人で過去最高を記録)、世界中のムスリムへの絶好のPRの場になっているからだと思われます。
実はこのショールーム戦略こそが、シンガポールの国家戦略の一つでもあります。
ちなみにマスターカードの調査によると、2012年観光客渡航先ランキングのアジア一位はバンコク(約1600万人)、シンガポールはバンコクに次ぐ二位の約1200万人(政府発表は1400万人)、東京は16位で580万人に留まっています。
一方、2012年一人当たりのGDPのアジア一位はシンガポールのUS51,100で、日本はUS46,700、タイはUS5,700ですので、供給者側からの視点では、面積は小国でありながら経済は強国で海外からの観光客の多いシンガポールは、消費力を持ち合わせた効率的な市場であると言えるのかもしれません。
シンガポール発着のハラル市場の動きに、今後も注目したいと思います。
(ハラル・ジャパン協会 シンガポール: 横山)