週刊 Yahyo! ニュース Vol.6~ドバイの日本食レストラン「茂木屋」インタビュー記事(前編)
こんにちは!ハラルジャパン協会UAEドバイ特派員のホルモノフです。
今回の「週刊 Yahyo ! ニュース」では、前回レポートさせていただいた「茂木屋」様のゼネラルマネージャーである茂木貴洋様にインタビューさせていただきました!(このインタビュー記事は前編・後編に分かれています。)
・なぜドバイで日本食レストランを開こうと思われたのでしょうか?
元々ドバイ人の友人から、今ドバイにはとても可能性があるよ!と2008年あたりに言われました。その時はすぐ進出とはなりませんでしたが、2013年にシンガポールの次の海外進出先を考える時ドバイが候補に上がりました。ドバイは日本人によって経営されている純粋な日本食レストランがほとんどなく、競争相手が少なかったため大きなチャンスがあると考え、進出しました。また先進的な都市、税制面における優遇、親日家が多いなどの要素も進出のきっかけとなりました。
・ドバイで日本食レストランを経営していく上で、どのような点で苦労されたのでしょうか?
初めての経験だったので、むしろ苦労しなかった事が無かったです。まずホテルとの賃貸契約を結ぶところが第一の難関でした。ドバイはインターナショナルな反面、ビジネスをする上でUAE経験を求められ、ホテルによってはUAE未経験であることを理由に門前払いされるところもありました。ホテルから信頼を得て実際に賃貸契約するのがとても難しかったです。また外国人を雇用する上でのビザにかかるコストが不明瞭だったり、レストランをオープンする上での内装や食器を注文する際の相場感、適正価格が分からないということもありました。
・ドバイで日本食レストランをする上で、どのようにメニューをアレンジ、工夫されたのでしょうか?
元々は、ドバイ在住の日本人のみをターゲットにしようと考えていました。無理に現地の方の好みに合わせるよりは、日本の居酒屋で流行っているもの、例えば焼き鳥・ハイボール・サワーなどドバイ現地にないものを取り扱っていく形で考えていました。ただ、3〜4ヶ月やってみたところ日本人のみでは難しいと判断しましたので焼肉やしゃぶしゃぶ食べ放題、そして寿司ロールなどを取り扱い始めました。それらのメニューが外国人・日本人問わずにとても好評でして一気にお店が人気になるきっかけとなりました。
・現在ドバイでの日本食のトレンドはどのような感じなのでしょうか?またアラブ系、ヨーロッパ系などによって注文されるメニューの傾向も異なるのでしょうか?
アラブ系、ヨーロッパ系などにそれぞれ固有の傾向があるとかはなく、むしろ全体的な傾向としてもっとディープな日本食を求める方が増えてきたように感じます。4年前は焼肉と寿司ロールの二つが人気を誇っていたのですが、最近はヨーロッパ人もアラブ人もそば・ラーメンなどの麺類だったりしゃぶしゃぶ、刺身、川海老の唐揚げ・さつま揚げなど彼らにとって馴染みのなさそうなものを試してみようとなってきています。
また海外における日本食レストランに関しても、まずはさまざまなメニューを取り扱う総合日本食レストランや鉄板焼き、フュージョン系の日本食から始まるのですが、そこから5〜10年ぐらいたってラーメンやうどん、寿司、炉端など、特定のジャンルに特化した店が出てくるようになります。ドバイでも今味噌ラーメン屋さんなど、専門店ができてきてその流れに乗りつつある段階です。
文責:JHBAハラル・ジャパン協会 UAEドバイ特派員:ホルモノフ ヤヒヨ
自己紹介:ウズベキスタン出身のホルモノフ・ヤヒヨです。4歳の頃から18歳まで日本に住んでいた在日ムスリムです。現在はアラブ首長国連邦ドバイに居住しており、9月からアブダビ首長国のニューヨーク大学アブダビ校に進学予定です。