ご相談・お問合せ 電話でのご相談

週刊 Yahyo! ニュース Vol.23~中東進出の成功戦略とは?日本食流通の50年の軌跡をサミットトレーディング大久保代表に聞く【前編】

2024.09.09
最新ハラルニュース
企業インタビュー
海外レポート

こんにちは!ハラルジャパン協会UAEドバイ特派員のホルモノフです。

今回の「週刊 Yahyo ! ニュース」では、アブダビにおいて日本食材流通卸事業・中東近隣諸国への輸出事業・ケータリング事業などを行なっておられるSUMMIT TRADING COMPANY L.L.C様(サミット様)の代表取締役で農林水産省から中東・アフリカ地区初の日本食普及親善大使に任命されている大久保様にインタビューさせていただきました!

 

________________________________________

――なぜサミット様はそもそもUAEに進出されたのでしょうか? 創業当時はどのようなものを仕入れ、どのように事業を拡大して変化してきたのかお話を伺いたいです。

 

大久保代表:
元々は1970年初にUAEで日の丸油田の原油開発が始まった時、海上油田に勤務する邦人から本格的な日本食を食べたいという要望があり、その要望に応える形でSummit Tradingが1977年に設立されました。なので、元々は石油会社(ADOC)へのケータリング事業がメインでした。それからドーハで同じような会社を作ったりして、現在ではホールセール事業・ケータリング事業・輸出事業・eコマース事業・レストラン宅配事業が主軸といった状況です。

 

最近ですと、昨年のカタールワールドカップや本年のアジアカップの日本代表選手団への食材納入受託、アブダビに「サミット日の丸食堂」を開店、ドバイ万博の日本パビリオンへの食材輸入・輸送・供給なども行っております。

________________________________________
――UAEに日本からの食品を輸入する上で、具体的にどのような規制があるのでしょうか? 例えばドバイですと臓物類の輸入が禁止されていると聞きましたが、他にもあるのでしょうか?

 

大久保代表:
これは特定の食品に限らず、豚肉やアルコール成分等の禁忌成分を含む食材・商品が規制されます。完全にダメというわけではなく、ハラム輸入・流通の許可を取得できれば輸入可能です。例えば臓物に関しても、ちゃんとイスラムのやり方に則って屠畜された牛の臓物であれば輸入することは不可能ではありません。

 

また、日本産和牛は家畜伝染病防疫措置により現在輸入禁止になっています。臓物に限らず、体に害を及ぼすと考えられるもの、例えばクチナシの成分や合成着色料などは望ましくないと判断されて許可が降りないケースがほとんどです。遺伝子組み換え商品も望ましくないため、輸入の際には遺伝子組み換えをしていないことを示す証明書が求められます。基本的にはハラムと思われるものや、ハラムとして長年扱われてきたものが輸入しにくいですが、適切に説明して通関を通過できれば輸入可能です。ただ、手続きが複雑なので注意が必要ですね。

 

________________________________________
――サミットトレーディング様のメインの顧客層はどのあたりなのでしょうか? 主に日本食レストランやアジアンスーパーがメインなのか、それともUAEのローカル企業ともお取引されているのでしょうか?

 

大久保代表:
いろいろなところに品物を卸させていただいており、取引・運営チャネルは主に10ございます。
1. ホテル・レストラン:主に5つ星ホテルがメインで、具体的なお取引先としてはハイアット、ジュメイラ、フォーシーズンズなどです。
2. プライベートレストラン 1:主に欧米の有名店がUAEに進出してきたものです。例えば、ZUMAやNOBU、99SUSHIなどです。今後、アジアのレストランチェーンの進出の可能性も大きいと見込んでおります。
3. プライベートレストラン 2:UAEに独自出店されている店舗で、富士屋、茂木屋、弁当屋などがございます。こちらは昨年まで開催されたEXPOの需要で出店が加速しています。
4. スーパー:Spinneys、Abela、Choithram、ADNOCなど、チェーン展開しているお店で、日本食ブームにより各チェーンで日本食棚が増えています。
5. ハイパーマーケット:主にショッピングモールに併設されている店舗で、スーパーよりも品数が豊富です。ドバイモール、モールオブエミレーツなど大型商業施設に多くあります。
6. 航空会社:エミレーツ航空、エティハド航空などへ納入しています。
7. 輸出事業:ドバイからGCC及び中東周辺諸国へ輸出しています。
8. Eコマース:サミットウエブストアで展開しています。
9. レストラン事業:日の丸食堂で弁当・惣菜宅配、レストラン事業を行っています。
10. ケータリングサービス:石油開発会社様や在UAE企業様向けに、食堂運営等のケータリングサービスを受託しています。
________________________________________
――レストラン・ホテルやスーパーの引き合いで、特に人気のある日本食材は何でしょうか?

 

大久保代表:
詳しくお答えすることは難しいのですが、枝豆や餃子の皮はどのチャネルでもかなり上位に入ります。また、現地邦人の方には納豆やうなぎ、現地の方にはマヨネーズや豆腐が人気です。航空会社などへ卸す際は、お菓子類も人気があります。

 

【後編】へ続く

トピックス

カテゴリー / Category

よく読まれている記事

トピックス

ハラル最新情報 公式SNSで配信中

ハラルジャパン協会公式facebook ハラルジャパン協会公式Twitter ハラルジャパン協会公式Instagram ハラルジャパン協会公式YouTube
BPJPH 新インドネシア ハラル認証実務者研修 東京都 外国人受入セミナー2024 岐阜県 食の多様性オンラインセミナー HALALOO ジャパン・インターナショナルシーフードショー2025 食品開発2024 ハラル商品検索 補助金サポート 入会のご案内 講演依頼

提携先金融機関

全国各地域でのハラルビジネスの普及と包括的なサポートを目的とし、地銀18社様と業務提携をしています。

   千代田区 TOYAMA MUSLIM GUIDE 静岡ハラルポータル HALAL ONLINE BY HONOLU JAPANESE HEART Japan Muslim Guide HALAL DELI ハラルデリ シェアシマ ベジプロジェクト VEGAN OMOTENASHI やまとごころ アジア経営連合会

関連団体リンク

経済産業省 観光庁 ジェトロ JICA 中小機構