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ムスリム向けの沖縄ツアーを本格始動

2012.10.16
協会からのお知らせ
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沖縄旅行を専門に扱う沖縄ツーリストでは、ムスリム(イスラム教徒)客のツアーに力を入れ始めた。今年6月にはシンガポールから100人規模のムスリム客の受け入れに成功。今後も他のイスラム諸国に展開していく計画だ。

ツアーを構想したのは3年前。東南アジアに住むムスリムの間では、沖縄旅行へのニーズは高まっていた。しかし、問題は沖縄料理の代表的な食材である「豚肉」。イスラム教では、豚肉の食用が禁止されているため、食事面の不安から実現が困難となっていた。
そこで、沖縄ツーリストのデニス・トルトーナ主任は、県内のホテルやレストランに、豚肉を使わない、ハラル料理(イスラム教の作法に則って処理されたもの)の提供を打診する。「最初はどこも経験のないムスリム客に難色を示したが、説得した結果、ホテル2軒、レストラン4軒が、試しに協力してくれることになった」(デニス主任)。

ツアーでは、ブラジルやオーストラリアから取り寄せたハラル牛肉のミンチを使ったハンバーグや、豚肉の替わりに魚でだしをとった沖縄そばなどを提供。包丁や鍋など調理器具も一部で専用のものを使用した。さらに、レストランに祈祷所を設置するといった配慮も。「サプライズ企画でしたが、参加者は皆大喜びだった」とデニス主任はいう。
ちなみに、ツアーは台北経由で沖縄入りする8日間のツアーで、沖縄には5日間滞在し、1人当たり日本円で約15万円。
第2弾として、11月に、マレーシアのムスリム客を受け入れる5日間のツアーも実施予定だ。クアラルンプールから上海や台北を経て、沖縄入りする。参加者は50人で、メディアや旅行業者、政府関係者も含まれる。

また、インドネシアやブルネイのほか、中東諸国への売り込みも視野に入れる。沖縄の「長寿」イメージを活用し、医療ツーリズムの受け入れも模索する。一方で、県内の食肉工場にハラル牛肉の生産を働きかけるなど、“課外活動”にも熱心だ。「ムスリム客のツアー実績が増えれば、協力者も増えていくはず」と、デニス主任は期待する。
訪日外国人客がダントツで多いのは韓国と中国。だが、両国は政治問題の影響を受けやすいのが難点だ。最近も領土問題が発端となり、中国人ツアーの中止が相次いだ。リスクヘッジの観点からも、ムスリム客の取り込みは今後重要なってくるだろう。