週刊 Yahyo! ニュース Vol.12~グルメ屋トレーディング社長 谷内様にインタビュー前編
こんにちは!ハラルジャパン協会UAEドバイ特派員のホルモノフです。
今回の「週刊 Yahyo ! ニュース」では、ドバイにおいて日本食材小売店運営及び輸出入業務を行われているグルメ屋トレーディング社長の谷内伸二様にインタビューさせていただきました!(このインタビュー記事は前編・後編の二つに分けてお送りします)
①まずなぜ、そもそもドバイでグルメ屋トレーディングを立ち上げられようと考えられたのですか?
回答:1998年より和食レストランをドバイで経営しておりますが、日本人のお客様で近隣諸国在住の方々がドバイへ買い出しに来ている事に気づきました。皆様在住の国に比べドバイは物資が豊富な上、立派なリゾート施設もある事で休暇を兼ねていらっしゃる日本人客が当時から多かったんですね。そういったお客様から刺身用の魚などの依頼を受け、冷凍処理して箱詰めにして空港へ届けるというサイドビジネスをレストラン業の傍ら長年やっておりました。それを本格的にビジネスにして2012年に小売店を開業したのが今のグルメ屋ですね。今現在でもオンラインで事前にご注文をいただき空港へ配達という形は変わっておらず、売り上げの6割近くが買い出し需要という月もあります。
②グルメ屋は買い出し客の他、通常配送サービスは主に個人客が多いのでしょうか?
回答:そうですね。基本個人のお客様が多いです。配達サービスはUAE国内及びドバイ市内限定になります。当地は昔から配達文化が根付いてましてスーパーも牛乳一本から配達します。気候的に猛暑の夏は特に配達需要が多いですね。
③グルメ屋さんを利用されるお客様は、主にどのような客層なのでしょうか?(日本人のみか、それとも現地の方も利用されるのか?)
回答:主な客層は在住外国人及び日本人客ですね。UAE人のお客様もいらっしゃいます。近隣からの買い出し客は日本人がほとんどです。ドバイ市内には約3000人の日本人が在住してますが、当店ご利用されるお客様は多人種でして6-7割が外国人でしょうか?アジア、欧米系が多くUAE人は1割程度でしょうか?
④商品はどういったルートを経て日本からUAEに輸入されるのでしょうか?
回答:基本商品の輸出輸入は専門業者によって行われます。販売したい商品をまず当社から現地UAEの輸入業者へ注文依頼します。輸入業者はそれを日本の輸出業者へ依頼、各商品の原材料の確認をしUAE当局へ輸入許可申請して許可が下りた後に日本の輸出業者へ正式に発注をします。輸出業者はそこから輸出作業に入ります(商品ひとつひとつに英語及びアラビア語の原材料表示されたラベル貼り、商品期限の印字など)。全ての商品が作業を経て港から輸出となります。空輸であれば空港からですね。その間、UAEの通関に必要な書類作成も輸出業者が用意してくれます。無事商品がUAEに到着した後は輸入業者が港または空港にて通関業務に入ります。通関を経て商品は一旦倉庫へ搬入、販売許可が下りた時点で依頼主の当社へ配達となります。
因みに何品かはラボテストに取られUAE当局で検査を受けますが、よく引っかかるのが醤油、味噌などの発酵食品ですね。輸出期間にアルコールが自然発酵し基準値を超えた場合などは残念ながら販売許可が下りず…全品破棄となります。それも輸入業者の責任となります。以上のような作業、検査を経て輸入された商品は日本国内価格の2-3倍になってしまうのが現状ですね。
文責:JHBAハラル・ジャパン協会 UAEドバイ特派員:ホルモノフ ヤヒヨ
自己紹介:ウズベキスタン出身のホルモノフ・ヤヒヨです。4歳の頃から18歳まで日本に住んでいた在日ムスリムです。現在はアラブ首長国連邦ドバイに居住しており、9月からアブダビ首長国のニューヨーク大学アブダビ校に進学予定です。